日付 | 10/3 | 10/17 | 10/24 | 10/31 | 11/6 | 11/20 | 11/28 | |||||||
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相手 | 立命館大学 | 近畿大学 | 大阪経済大学 | 摂南大学 | 大阪体育大学 | 京都産業大学 | 龍谷大学 | |||||||
得点 | 77-10
29-10 |
29-14
17-7 |
75-18 32-
8 |
121-5 60-5 |
55-20 24-13 |
59- 0
26- 0 |
55-20
26- 9 |
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場所 | 花園2 | 宝ヶ池 | 宝ヶ池 | 宝ヶ池 | 西京極 | 西京極 | 宝ヶ池 | |||||||
1 | 大島C | 田中A | 南A | 和田A | 大島C | 水間C | 大島C | 田中A | 南A | 田中A | 南A | 田中A | 南A | 大瀧B |
2 | 堂守B | 堂守B | 堂守B | 堂守B | 堂守B | 堂守B | 堂守B | |||||||
3 | 尾崎B | 尾崎B | 尾崎B | 尾崎B | 尾崎B | 尾崎B | 尾崎B | |||||||
4 | 林B | 林B | 林B | 林B | 林B | 林B | 林B | |||||||
5 | 太田C | 太田C | 斉藤B | 太田C | 太田C | 斉藤B | 太田C | 斉藤B | 堀井C | 堀井C | 斉藤B | |||
6 | 横飛C | 横飛C | 横飛C | 横飛C | 横飛C | 横飛C | 太田C | 横飛C | 太田C | |||||
7 | 奥薗@ | 奥薗@ | 奥薗@ | 奥薗@ | 井上C | 井上C | 奥薗@ | 奥薗@ | ||||||
8 | 川嵜C | 川嵜C | 川嵜C | 川嵜C | 川嵜C | 川嵜C | 川嵜C | |||||||
9 | 見先B | 見先B | 見先B | 長谷川B | 見先B | 長谷川B | 見先B | 見先B | 見先B | 長谷川B | ||||
10 | 大西B | 大西B | 大西B | 大西B | 大西B | 大西B | 大西B | |||||||
11 | 鈴木A | 鈴木A |
蔵所C |
船越C |
|
平岩C |
|
平岩C |
磯村C |
中矢@ |
|
中矢@ |
|
|
12 | 伊勢A | 蔵所C | 加藤B | 加藤B | 加藤B | 山下@ | 松本C | 伊勢A | 伊勢A | 加藤B | ||||
13 | 松本C | 松本C | 松本C | 中矢@ | 中矢@ | 蔵所C | 中矢@ | 松本C | 松本C | |||||
14 | 平岩C | 平岩C | 磯村C | 磯村C | 馬場A | 馬場A | 馬場A | |||||||
15 | 中井B | 中井B | 磯村C | 平岩C | 船越C | 船越C | 船越C | 船越C |
感想
立命館大学
@ラインアウト
前半は奥薗に合わせているのを立命に見抜かれて、奥薗の前にジャンパーをたててインターセプトされていた。これが何度も決まり、ゴール前のチャンスも2度ほど逃した。前半、波に乗れなかった最大原因だろう。しかし、後半は山なりのボールを投げたり、タイミングをずらしたりでリカバリーはできた。
明治戦では奥薗の胸くらいに投げて成功していたが、立命には研究されていたようだ。早いうちに弱点を教えてくれた立命に感謝。この教訓を次に生かしたい。
AFWのフォロー
ラックやモールへの入りは明治戦に比べて早くなったと思う。立命も出足は良かったが、少しずつ同志社が上回っていた。LO陣を中心としたフォローも決まっていた。
B3回生
3回生が元気だ。尾崎、堂守、林、見先、大西、中井。1回生からのレギュラーが多く、声を良く出して、チームを引張ている。先の話だが、彼らが抜けた後が心配。
Cハイボール
立命の徹底したアップアンドアンダーに、かなりうまく対応したと思う。トライはこぼれ玉を拾われたもので、WTB、FBのハイパントキャッチは依然、うまいとはいえない状況。しかし、この日はFW陣が参加して、うまくキャッチする場面も見られ、改善はされつつある。
Dライン攻撃
SO大西の状況判断がすばらしくよく、よく見てボールを散らしていた。中井のライン参加は切れがあった。BKはラインを整える早さがあり、見先の早い球だしからスペースをうまくつくっていた。ハンドリングミスが少なかったのも良かった。
Eプレースキック
大西、中井ともこの日は悪すぎた。2人とも下手ではないが、出来不出来の波が大きい。プレースキック以外ではいいキックが見られただけに、…。川嵜のタッチキックも良かった。
立命とは個々の体力の差はさほど感じなかった。立命も一昔前より、かなりレベルアップしている。作戦面でも、ラインアウトとアップアンドアンダーと同志社の弱点をついた理詰めの攻撃は、関西の中では出色だ。ただ、防御に回ったときの密集での反則が多すぎた。同志社としては決して楽な相手ではなかったにもかかわらず、余裕をもった試合運びをできていた。成長の跡が感じられた。
薄曇りでやや肌寒い宝ヶ池でしたが、同志社ファンにとっては試合内容の方も同様だったのではないだでしょうか。
立命戦で見せてくれたような流れるような連続攻撃は後半の自陣ゴール前からの加藤のトライの一度だけで、あとは攻めても攻めても反則あるいはボールを奪われては反撃されるという悪いパターンの繰り返しでした。後半は近大の攻撃時間の方が長く感じられました。それでも、ゴール前のディフェンスは固く、2トライに抑えたのは救いです。それでは私なりに問題点について、まとめてみたいと思います。
今シーズンの課題である
@ラインアウト、ハイパント処理について
ハイパントについては近大がほとんど蹴ってこなかったので、特に悪いとかは感じなかった。もちろん、解消したわけではないが、キックをあげられると、キャッチの上手いNO.8川嵜が下がって、代わりにBKの何人かがFWの位置に上がるなどの工夫も見られた。FB中井も上手いキャッチを1度見せたが、早々にケガで交代したため本物かどうかの判断はできない。ラインアウトもマイボールは確保していたと思うが、近大にあまり奪う意識がなかったようで参考にはならない。
A今日の課題 −FW戦−
FW戦で、力の差ほどは優位に立てなかった。スクラム、モールは押していたが、FWは一対一ではやや分が悪く攻め込んでもなかなかゲインは切れなかった。たまにゲインしても相手にボールを取られていた。ボールへの集散の「出だしの一歩が遅い」(試合中の大西の声)ためだろう。ディフェンスにまわると、早いつぶしができていないので、第3列に大きなゲイン許していた。
BKのライン攻撃もFW戦で劣勢だったため、近大のディフェンスラインが崩れていない状態でボールが配給される事が多く、ほんんどCTBあたりで潰されていた。わずかにSO大西が何度か僅かな隙をついて抜けたり、WTBにキックパスしたりとセンスを見せていただけだった。この日、光っていたのは彼だけだった。
このような印象です。ラインアウト、ハイパントはゲームの流れを左右する大切な要素ですが、ゲームをする上でより本質的なFW戦では負けている感じでした。従って、強さを感じることはできませんでした。
格下の相手に対して気合い100%で臨むのは難しいでしょうが、近大が控えの選手も含めてすさまじい気迫を見せたのと対照的でした。力の差があっても、気持ちでこれほどの接戦になるのかと感じました。けが人がどんどん増えてきて、チーム層がだんだん薄くなってきているのも気がかりです。
大変、辛口のコメントとなってしました。近大が強いのも事実ですが、この試合だけは”よくやった”調で締めくくれないと思います。ケガ人が多く、つらい時期ですが、来週は元気な姿を見せて下さい。
空気も澄んでさわやかな天気でしたが、私は鼻風邪をひいてかなり苦しい観戦でした。
この日はスタメンで船越、リザーブに水間が入り、ようやく主将、副将が復帰してくるという明るい雰囲気での試合開始でした。反面、先週負傷退場の中井、鈴木はリザーブにも入らず、少々心配です。それでは、試合の印象を箇条書きであげてみます。
・FWは大経大FWをスクラム、モールでも、個々の力でも圧倒していた。近大戦ほど集散の遅さも感じなかった。しかし、格下相手に力で圧倒すること自体はあまり意味がない。ささいなプレーにも、もっと緻密なところを見せて欲しい。気のせいかもしれないが、ケンブリッジ大、明治大との試合で見せてくれたような勢いが、ここのところ消えているように私には感じられた。
・BKは船越以外は近大戦の後半と同じ布陣。(近大戦でも磯村が入ってからは平岩はFBの位置に下がっていた。) 2試合目のせいか加藤、磯村も余裕をもってやっていたようだ。特に春に活躍した加藤は伊勢ほどのタックルはないが、鋭い走りを見せていた。復帰の船越は体は戻っている印象だが、もう1試合見たい。FB平岩は去年の切れと状況判断が戻ってきたと思う。途中出場のCTB中矢は3、4回生ばかりのBK陣にあって、ルーキーらしい元気のいいプレーを見せてくれた。
・全体として、力の差のある相手に3トライも取られたディフェンスの整備が今日の課題。セットプレーからのディフェンスは同志社の数年来の課題だが、この課題は未だ解消できていない。
FWに厳しく、BKに甘くなってしまいましたが、特にFWが悪かったわけではありません。しかし、BKは比較的安定している分、FWの出来が試合を左右すると感じるため、どうしても厳しくなってしまいます。BKも台所は大変厳しく、伊勢、馬場の早期の復帰が待たれます。
船越、水間ですが、復帰第一戦ですので、復帰を素直に喜びたいです。しかし、彼らが復帰したのが、本当に調子が戻ったためか、少々疑問を抱きました。大変失礼な言い方ですが、力の落ちる大経大戦を待って復帰したとか、それとも台所が厳しく見切り発車してしまったとか、そんな事情があるのではといった邪推が試合中、頭の中をよぎりました。と思ってしまうのも、(遠くで見ているのでわからなかったのかもしれませんが、)2人がプレーにしろ、精神面にしろチームを引っ張っている印象はこの試合に関しては感じられませんでした。
10/25追記 冷静に考えると、いきなりキャプテンシーを求める酷なことですね。今は1プレーヤーとしてレギュラーを確保して欲しいです。
ここ2試合厳しいことを書いていますが、決してチームに実力がないとか、例年通りに戻ったと思っているわけではありません。今年の同志社が強いのは間違いありません。ただ、負傷者が多いこともあって、ここのところ順調に伸びてはいないとは思います。もちろん、長いシーズン、こんな時期もありますし、ピークを持っていく時期でもないでしょう。しかし、これからは時間との戦いになると思うので、一試合一試合大事に戦って欲しいと思います。
摂南大学 10月31日記
この日も暖かくて天気も良く、気持ちのよいラグビー観戦日和でした。
配られたメンバー表には松本Cが13、水間がリザーブとなっていましたが、始まってみると2人ともスタンド観戦でした。少々心配でしたが、2人とも明るい表情をしており、少し安心しました。
試合は相手との力の差通りの結果を出してくれて、開幕戦以来のスカッとした勝ち方をしてくれました。FW、BKの区別のない全員での流れるような連続攻撃が気持ちよかったです。インゴールに蹴り込んだボールを川嵜が押さえてトライしたり、斉藤が走り込んでWTBの位置にいた大西にパスしてトライなど、さすがに同志社。変幻自在な攻撃を見せてくれました。
一方、摂南大は京産大に善戦するなど、調子は上がっているかに見えましたが、歯が立ちませんでした。それでも、相手ボールを奪って、連続攻撃でのトライは片鱗を見せてくれました。アップアンドアンダーなど、弱点をつく奇をてらった戦法はとらず、同志社にどれだけ通じるのか力試しを挑んできたと思います。クリーンなファイトを見せてくれた思わず応援したくなるような感じのいいチームでした。
この試合のポイントと思われることを何点か挙げてみます。
@セットプレー、モール、ラック
予想通り、スクラムは圧倒していました。モールも押していましたし、完全に力で上回っていました。しかし、この日良かったと思ったのは押したことより、スクラム、モールに固執せず、次のプレーに繋げていたことです。モール、ラックを少人数で組んで、FWもなるべくラインに残る意識が感じられました。これは大変重要なことと思います。摂南戦とはいえ、こういった意識が見られたことは良かったです。
また、相手キックオフのボールキャッチにもリフティングを使ったり、ラインアウトもキャッチャーは奥薗だけでなく、太田、川嵜も参加するなど柔軟さも見られました。
AFWの突破力
尾崎、田中の両PRは力強いし、走力があります。そのうえ、走りがユーモラスで(ごめんなさい)彼等がボールを持つとスタンドが沸きます。2人ともPRのため、相手が強くなると彼等の突破力を生かす場面は限られてくるでしょうが、川嵜の負担を減らす意味でも大きいと思います。
BFWの集散
FWが切り込んだ時のフォローがやや遅いと思います。この日はボールキャリアーがあっさり抜けてしまったり、捕まっても立って待てるので大事にいたることはあまりなかったですが、プレッシャーの強い試合では心配です。実際、持ち込んだボールをモール、ラックで奪われるケースが数回ありました。関東学院との一番の差はここだと思います。
CWTB、FB
大阪経済大戦から平岩と船越の位置が変わりました。右WTBではややぎこちなかった平岩ですが、左に変わり切れのいい走りを見せていました。今後、ブランドサイドの狭いスペースでライン際を走りきれるか注目したいと思います。船越のFBについては不安視していましたが、杞憂に終わりました。スピードもかなり戻っているようです。キック処理も危なげなかったです。あとはこの試合では機会のあまりなかったディフェンスとキックがクリアできれば素晴らしいFBになると思います。
D2人のBKルーキー
ハーフタイムに加藤に変わって入ったルーキー山下がSOで、大西がインサイドCTBに下がりました。山下はBチームのSOですが、彼のプレーは始めてみました。なかなか、センスのある選手のようで、パスしてよし、走ってよしのタイプのようです。後に大西がいるのが大きかったとは思いますが、この日は十分に合格でしょう。少々、華奢な感じがして体のできていない1回生から出場して潰されてしまわないか心配ですが・・・。CTB中矢はこの日はどちらかというと、WTB的な仕事が多かったですが、元気でした。BKの新人というと徳野が注目されますが、今年に限ってはこの2人に懸かるところが大きくなるでしょう。
Eキッカー
前半は川嵜がキッカーで、なかなかいい当たりをしていました。10本中5本成功だったと思いますが、これくらい決めてくれると一応は合格点でしょう。後半は山下が蹴っていましたが、9本中8本成功。これだけ決めてくれると見ている方も楽しいです。少し大げさですが、彼はキックに関しては天才だと思います。今シーズンの傾向として、左サイドのトライが多いので、左利きの彼は大変有効でしょう。SOとしてはまだレギュラーとはいかないでしょうが、安定したキック力は大変魅力です。
Fケガ人
冒頭にも触れた水間主将、松本の他に、堀井、田中B、藤井、中井、鈴木、馬場、伊勢らが気になるところです。堀井、田中、中井はスタンドで観戦していました。他の選手はわかりませんでした。この試合でも、奥薗、中矢、川嵜はケガをしたようで、心配です。中矢、川嵜は2試合目を観戦していたので、大事ないと思いますが。船越の完全復帰による戦力アップを目の当たりにして、ケガ人の復帰が一層待ち遠しくなりました。1人でも2人でも復帰して、層を厚くしてほしいです。
試合後に林コーチが厳しい表情で選手に語りかけていました。FWの集散やディフェンス、気の抜けたような時間帯があるなど、手放しで喜べる試合ではなかったかもしれません。しかし、明るい材料が多く、大体大、京産大戦に期待を抱かせてくれます。試合後の選手が浮かれた様子もなくクールダウンしているのを見て、頼もしく感じられました。
大阪体育大学 11月11日記
この試合はテレビ観戦です。テレビはボールのある局部がよく見えて、現場ではわからないところがよくわかりました。NHKのカメラワークが抜群に上手かったのも、ゲームを良く引き立ててくれました。反面、ゲーム全体が見えないもどかしさを感じました。川村さんの解説も的確で参考になるのですが、試合の印象は解説に引きずられてしまうものですね。
ケンブリッジ大戦以来、久々に馬場が登場しました。ケ大戦のコメントで体が重そうと書きましたが、この試合ではそんな印象はなく体は戻っているようでした。スピードで振り切る場面は見られませんでしたが、ディフェンスで責任感のある動きをしていました。
試合内容は前節の摂南大戦では力の差があり、表面化しなかった問題点がでていたようです。川村さんもそのあたりは指摘されており、今後に向けて早急な修正が求められます。以下に感想を挙げてみます。
@ラインアウト
マイボールラインアウトでのクリーンキャッチが大変少なかったです。山なりのボールで遠くの選手にピンポイントで合わせようとしていましたが、これがことごとくオーバーしていました。上手く決まれば、絶対的でしょうが、なかなか難しいでしょう。ただ、これは選手権を睨んだ取り組みでしょうから、今後どう高めるのか見守りたいと思います。
Aスクラム
スクラムできれい押せなっかたのは修正すべき課題だと思います。もちろん、相手の崩しもあったと思いますが、これに屈しないうまさもスクラムを軸に組み立てるチームとしては必要だと思います。
ただ、ゴール前でスクラムに固執してトライを取ったのは昨年の雪辱という意味もあり、気持ちよかったです。ただし、これはこの試合だけにして、今後はスクラムで押して次のプレーに繋げる展開を考えてほしいです。
BFWの集散
現在の一番の課題だと思います。FWで突破を繰り返すと、攻めているのにだんだん人数が減っていました。今シーズン、意識してやっている倒れている選手を減らすことが、まだまだ不十分だと感じます。
CSO、CTB
BK展開の1次攻撃はインサイドセンターに入った松本を突っ込ませてポイントをつくり、そこから素早い球出しで大西→アウトサイドセンター中矢とつなぐという攻めが決まっていました。特に大西、中矢のコンビネーションは絶妙でした。中矢は欠かせないメンバーとなった感じです。欲を言うと、中矢からもう1つ外への展開を見てみたいですが。
Dキッカー
この日は馬場が7本すべて成功させていました。比較的やさしい角度が多かったとは思いますが、今シーズンのキッカーは決まったと思います。大西も華麗にドロップキックを決めていました。彼はプレースキック以外のキックはすべて上手いようです。
FWの集散が遅いのは今ひとつ気持ちの高ぶりがないせいもあると思います。産大戦では素早い集散を見せてくれると思います。ただ、平常心でも当たり前のように素早い集散をみせるチームに発展していってほしいです。
京都産業大学 11月20日記
本当にいい試合でした。これ以上に言いようがない程、良い試合でした。
TV中継もありました。この試合に関しては私などのコメントは不要かとも思われますが、選手権に向けて今までのゲームと比較してみようと思います。
結論から言いますと、今シーズンのベストゲームでした。細かい課題は後で述べますが、何よりも今日は”チーム同志社”の試合でした。今までの試合では個々人単独の力に頼るところがあり、このあたりに関東の大学との差を感じていました。今日は高めていた個人の力を見事にチームとして昇華させた印象です。この日のために、今までがあったのかと納得できる試合でした。
見事にピークをもってきてくれたのですが、まだ1つめのピークだと思います。まだまだ、伸びる余地はあります。また、伸びないと関東学院、明治に肩を並べることはできないでしょう。そんな想いから、良かった点と課題を挙げておきます。
@FWの集散
今日はポイントへの集まりが、今までよりもずいぶん早かったです。それが一方的な試合になった最大の要因だと思います。ただ、前半(特に15分まで)は少し緩慢な印象もありました。ポイントでボールを奪われるケースが再三ありましたが、これはボールを持ち込んだ選手のタックル後の処理に問題があるとはいえ、もう少し早いフォローが必要だと思います。
後半は産大の動きが落ちたせいか、ポイントへの到達は同志社が圧倒的に早かったですが、もっと寝ている選手、止まっている選手を減らしてほしいです。
AFW戦
モール、ラックでは攻めても守っても相手を圧倒していました。1列目の相手をねじ伏せるような押し、2列目のサポートプレー、3列の機動力、突破力とそれぞれが役割を十二分に果たしました。そして何よりも、単にモール、ラックを支配するだけでなく、次のプレーに繋げていたことが良かったです。BKの攻撃が思い通りにできたものFWが優位にたてたことが大きかったです。
Bディフェンス
この試合はFW、BK一体となったディフェンスをしていたので、FWが良かったとか、BKが良かったとかではなく、チームとしてディフェンスをしたと思います。とりわけBKのラインディフェンスは伊勢の復帰が大きいのでしょう、鉄の網ができあがったと思います。
また、@で書いたように持ち込んだボールを相手に取られることがあったのですが、今までは時間が止まったかのように呆然としている間に相手に走られていたのですが、この試合は攻守の切り替えが早かったです。練習で相当意識して取り組んでいるなと感じました。
Cライン攻撃
近大戦ではうまく機能しなかった浅いラインですが、FWが優位にたったこともあり、豊富なバリエーションを見せてくれました。大西の素早い動きに他の選手がよくついていっていました。浅いラインは相手との距離が短いので、素早い判断力、コンタクトの強さが要求されますが、大西はもとより伊勢、松本もそれを兼ね備えた選手だと思います。
今日、面白いと思ったのは大西がポイントに巻き込まれた時にはNO8川嵜がSOとしてプレーしていたことです。また、モールをはさんで大西と川嵜が対称に立って、両側にラインを敷いたりもしていました。こんなプレーをみると同志社らしいなとうれしくなります。
Dゴールキック
馬場のキックは9本蹴って、7本成功。難しい位置からも決めていました。度胸もある選手のようです。
Eラインアウト
数少なくなった課題の1つがこれです。ノットストレート3回は多すぎます。ラインアウトが決まっていれば、もう10点は取っていたでしょう。ただ、スロワーが投げる直前に配列を変えるなどの工夫も見られました。解決できる課題だと思います。
ケガから、堀井、奥薗、伊勢が復帰し、水間主将もリザーブに入るなど役者も揃いました。3人とも復帰明けとは思えない働きをしていました。個人では奥薗の相変わらずの運動量、林のポジショニング、見先の電光石火の切れが印象に残りました。ゲームをつくる川嵜、大西も充実していました。
試合後の選手の笑顔にはこちらまで明るくなりました。同志社の選手のこんなに抜けるような笑顔を見たのはいつ以来でしょうか。ただ、まだ11月中旬。選手もスタッフもファンも喜ぶのは大切ですが、浮かれているときではありません。
プレーヤーとしても大学屈指のNO8に成長した川嵜ゲームキャプテンのもと、龍谷大戦ではさらなる飛躍を見せてほしいと思います。
龍谷大学 11月28日記
寒い。とても寒い北山でした。
第一試合の中京大−徳山大線が一方的な試合で、第二試合を暗示しているのかと思いきや、どうして後半20分頃までは29−20と龍谷大ファンも色めき立つ展開でした。ここまでは試合開始直後のFWで押し切ったトライ以外は大西、中矢、馬場の個人技ともいえるトライだけでした。この苦しい展開の原因はこれに尽きると思います。
<集散>
この一点に限れば、龍谷大に完敗です。龍谷BKの選手が「FW、はぐれてもいいから前出ろ!」と声を出していましたが、フローターをはぐらせていたのは同志社の方でした。ボールを持っている選手を目で追っている選手が多く、モール、ラックに持ち込んだボールを何度も取られてターンオーバーされていました。個別にはたくさんありすぎて書ききれませんが、例えば、大西が突っ込む場合はサポートがあるのですが、松本の激しい突っ込みにはサポートが遅く、せっかくの大きなゲインもボールを取られるケースが多かったです。もっとも、大西の場合は無理矢理突っ込まず、相手に捕まりながら、一呼吸おいてスルリと抜ける彼独特のプレーがあり、事なきを得ていたとも言えるのですが。
これはディフェンスに回っても同じで、凄まじいタックルは決めるものの後が続かず、ボールを継続されてプレーをなかなか切れませんでした。相手のリズムの時間帯を長引かせてしまっていた印象です。
ただ、後半の中盤に大瀧、斉藤の両選手が入ったあたりから流れが変わり、流れるような連続攻撃も見られました。特に斉藤の激しいプレーがチームに活気を与えたようです。このあたりはさすがといったところでしょう。
龍谷大は三木もおらず調子が悪いと思っていましたが、動きが想像以上に良く、気持ちものっているように見えました。大学生の試合は気持ち次第でこれほど変わるものかと改めて感じました。
いずれにせよ関西リーグは終わりました。私の観戦記は次の評で締めくくりたいと思います。
今年の同志社は
「小さく叩けば小さく鳴り、大きく叩けば大きく鳴る。」(坂本龍馬の西郷隆盛評)